2014年4月1日火曜日

2014-04-01STAP細胞論文不正疑惑

自然科学における真理とは、絶対なものではない。
力学で言えば、ある時代まではニュートン力学(古典力学)が真理であり、
次の時代は、アインシュタインの特殊相対性理論が真理となった。
過去の理論が間違いで、それを正してきたわけではない。
簡単に言えば、その当時の検証実験の範囲内では正しかった理論が、技術の進歩に伴い、より精密な実験を説明できなくなり、新たな理論が発見されてきただけだ。
相対性理論の中で、光速より十分遅い世界、我々の日常生活の中の世界を表す近似的な力学は今でもニュートン力学なのだ。

自然科学における真理の、こうした非絶対的な性質は、
不完全な知性をもって自然を探求する人類が発見する真理には付物である。
ただ、この非絶対性は科学者個人の意図に拠るものではない。

自然科学を探求しようとする者とは、自然を崇拝し「人間の意図が一切排除された自然の世界を客観的に認識しようと」しているはずだ。だから、今回の論文が研究者の意図・思込みを含んだ内容であったなら、研究者として自己矛盾を露呈していることになる。
これは研究者個人の問題である。人間色々なので研究者の皆さんいずれにせよ適当なところで自己納得しているはずだ。

しかし社会的には、研究者個人がどう納得していようがいまいが「人間の意図を一切排除し自然の世界を客観的に認識したか」どうかが問われることになる。

理研には、これまでの学術界の信用を揺るがす大きな事件として今回の事件を重く受け止め、これを機会に、不正を生じさせない仕組みを再構築して頂きたい。

またSTAP細胞が本当に存在するのかを見極め、この発見から生ずるであろう莫大な権利を他国に奪われないように対処頂きたい。日本国民として切に願っております。



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